【今日の記事のキーワード】
・スケールだけでも演奏できる
・わざと【あたる】音からはじめてみる
・特徴音のBナチュラルを使おう
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こんにちは。ラッドミュージックスクール学長瀬戸です。
今回はジャズアドリブを習得するにあたって、比較的に初期段階で覚えられるスケール、ずばり
ハーモニックマイナー
を使ったフレーズをいくつか挙げてみましょう。
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今回はキー(調)とスケールを使って演奏する手法です。(コードはあまり気にしない〜♪)まずどのような時にハーモニックマイナーが使えるかをジャズアドリブ超初期の理論として説明しましょう。
①曲のキーがCマイナーであればCハーモニックマイナースケールを弾き続けることが可)
②比較的どのコード上でもCハーモニックマイナーを使ってよい(転調しない限り)
それではまずCハーモニックマイナーを見てみましょう。
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はい。上記がCハーモニックマイナーです。EbとAbの音がマイナーの暗い感じを表していて、Bナチュラルが半音上であるCへのアプローチになっていますね。
とても情緒たっぷりでおセンチで悲しくて・・・悲劇が大好きな我々日●人にはぴったりのスケールですね。w(良い意味で)
もちろんこのままスケールを上がったり下がったりするだけで立派なアドリブになります!アドリブには無限の演奏があるのでまずはスケールの単純な上下運動から始めるとよいでしょう!!
さて、それではハーモニックマイナーを使ったフレーズを具体的に2個ほど作ってみましょう。


それではちょっと簡単に解説しましょう。
まず1個目のフレーズでは3つ目の音、つまり Ab。そして4つ目の音、F#で5つ目の音であるGを上下から半音でサンドイッチ方式で挟み込んでいるわけです。だからGへアプローチしているわけですね。あとは理論通りハーモニックマイナーの特徴音であるBナチュラルをきちんと2回入れて作ってあるフレーズですね。

次に2個目のフレーズについて。
下記の写真の説明にある通り、わざと濁ってしまう音からフレーズを始めていますね。Abは最悪に5度であるGと半音であたってしまうのですけれど、その【わざと】使った音をその次の音の列でリカバリーして逆に説得力を出す。ということです。
このフレーズの場合は極めてコードトーンが多いですね。理由は至って簡単。一番初めの音、Abの音が1音だけで十分余分な音を演出しているので、フレーズ後半は極めて単純で構わないのです〜。そしてチョッピリ色をつけるために9度で終わらせてみました。

★★★★★★
ハーモニックマイナーにもそれはそれはさまざまな解析方法が存在してます。なので場合によってはフラット9と解釈したフレーズもでてきたりするでしょう。
まぁそのあたりは個人の解釈の差もあるのですけれど、とにかく色々なフレーズを作れる様に訓練するのが手っ取り早いでしょう〜。
それではみなさんも一つフレーズを作ってみてくださいませ〜〜!
それではまた次回!
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■著者について

株式会社Radwave代表取締役、ラッドミュージックスクール学長。ジャズを本気で教えて15年。
幼少期より海外で育つ。バークリー音大卒。ジャズに魅了され30年弱。映画音楽作曲やレコーディングなどを含め、多岐の音楽活動に携わる。ジャズが演奏できるようになる一歩一歩の自己成長プロセスに感動し、それを伝えるべくラッドミュージックスクールを立ち上げる。耳が良すぎてジャズ理論はほぼ全て耳から習得。特技は他人が演奏したフレーズを1音残らず瞬時に分析し、何故その音たちを演奏したのかを瞬時に分析する力。現在は日本とマレーシアを行き来しながら音楽活動を行う。ちなみに生業の一つとして芸能界の英語通訳もしている。好きなものはビールとドリアンと未知へ切り込む冒険心。
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